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「置いてきぼりにされた日本」    

「置いてきぼりにされた日本」 2010/6/28

 日本はとうとう欧米から置いてきぼりにされてしまった。
 トロントで開かれていたG20(20カ国首脳会議)は、「成長に配慮した財政健全化」との基本原則を打ち出し、性急な財政引締めに動かないように配慮。そのうえで先進国について「2013年までに少なくとも(年あたりの)財政赤字を半減させる」との数値目標を明記した首脳宣言を採択して今朝方、幕を閉じた。ギリシャ問題などへの配慮である。
 その中で、なんと、日本については目標達成を強制しない「例外扱い」とし、財政の大幅な悪化をふまえた異例の措置をとったのである。
ロイター通信は「他国と比べて『質の悪い』財政状況」のためと伝えた。
 本誌数字クイズにも掲載したが、日本の財政赤字は今年度の見込みが44兆円となっている。皆と同じように赤字半減を実現させるためには、3年間で22兆円の増税か歳出カットが必要となる。
 いま、増税が議論され始めた消費税だと、1%の引き上げが2.5兆円の税収増に繋がるから、単純に考えて9%の増税でようやく仲間はずれにされなくてすむ。
 しかし、たった2%の増税をして戦犯扱いをされた橋本首相や、「3年間は決して増税しない」と逆のことを主張した小泉首相などのことを考えても、これから参院選挙を戦う政党に意思決定はできまい。この不況の中、増税は誰も喜ばない。
GDP比200%にもなろうとしている借金に危機感を感じている国民も、まだ多くはないだろう。しかもこの先では、政府が、危機感を高める情宣(啓蒙)活動を行ったりすれば、先に世界の投資家が「勘付いて」日本国債にカラ売りや先物売りを掛けてくる危険もあるだろう。
皆が借金減らしに賛成するときは、たぶん、もう遅すぎるときだと思う。
菅首相は今回、恥も外聞も捨てて各国に根回しして「欧米の借金減らしに付き合うように圧力を掛けてもらう」訳にはいかなかったのだろうか?
外圧に弱い日本にとっては絶好のチャンスだったのにと思ってしまう。
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by chihirotp | 2010-06-28 17:41 | 随筆