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アマゾンの里山                  2009/2/26   

アマゾンの里山   2009/2/26

 正月だったか、NHKのテレビで、日系ブラジル人が、アマゾンに森林を復活させて農作物をも収穫するという画期的な方法を編み出したという番組を見た。
「アグロフォレストリー」というらしいが、アグリカルチャー(農業)とフォレスト(森)の造語であり、「森林農業」といったものである。
 日本の17倍の広さがあるというアマゾン流域で、森林伐採が恐ろしいスピードで広がっているという話は度々目にするのであるが、ジャングルの焼き畑は表層土が流失しやすく、森林を再生するのは至難の業だという。更に、その跡地で胡椒などの作物を大量栽培しても、生産方法自体が持つ害虫に弱いというリスクなどで作物が全滅することもよくあり、跡地が放置されることも多いらしい。
そんな中、日系農家が実践して見せたこの、樹木作物を中心に植栽して森林を再生し、樹間で動植物を育成する農法は、ひとつの土地で樹木やその他の農作物などを同時に育てるというもので、リスクが少なく安定した農業なのである。
 また、森が育てば有用木だけを切り出し、出荷することも可能になる。アグリドレストリーは自然破壊となってしまう経営とは異なり、自然と共存しながら、持続した農場経営を推し進める画期的な方法として、ブラジル全土に広がろうとしているらしい。
 日本には古来から「里山」 といって、集落の近くにあって、地域住民の生活と密接に結びついた森や山があった。里山では、燃料としてのマキや山菜、あるいは落ち葉を利用した堆肥づくりなどが行われて村と共存している。その伝統が役に立っているのであろう。
 さて、最近の経済は各種の指標が、見るも恐ろしいほどの急落を見せている。これは何とかしなければならないが、一方で地球的規模での環境問題も待ったなしになっている。
外国では、一神教のせいもあって自然は共存するものではなく、克服、征服すべきものとの考え方が強い。しかしわが国は幸いなことに、自然と共存するという伝統と知恵を持っている。
 不況克服と環境問題はぜひとも結びつけて考えるべき問題であり、その分野でわが国は先頭にたてるはずだと考えるのであるが。
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by chihirotp | 2009-02-25 11:04 | 随筆